数的処理の過去問を解いていて、公約数や公倍数を求める場面で手が止まった経験はありませんか。
特にはしご算(連除法)は、割る数の選び方や複数の数の扱い方でつまずきやすい単元です。
この記事では、はしご算の基本手順を4ステップで整理します。
コム大の指導現場で使われている独自メソッド「逆割り算」までを紹介する内容です。
3つ以上の数や逆算タイプの応用問題、受講生がよくつまずくポイントへの対処法も解説します。
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公約数・公倍数とはしご算の関係を整理する
公約数とは、2つ以上の整数に共通する約数のことです。
そのうち最大のものを最大公約数(GCD)と呼びます。
公倍数とは、2つ以上の整数に共通する倍数のことです。
そのうち最小のものを最小公倍数(LCM)と呼びます。
POINT
つまり公約数は最大公約数の約数、公倍数は最小公倍数の倍数という関係です。
最大公約数と最小公倍数さえ求められれば、公約数・公倍数の問題はほぼ解けます。
そこで使われるのが、割り算を連ねて解く「はしご算(連除法)」です。
公務員試験の数的処理では、この手順の速さと正確さがそのまま得点差になります。
数的処理の出題傾向は試験種によって異なります。
あわせて地方上級の数的処理の出題傾向も確認しておくと、優先して対策すべき分野が見えてくるはずです。



はしご算(連除法)の基本手順を図解で解説
はしご算は、複数の数を並べて共通の約数で割っていく方法です。
割り算の形が階段のように積み重なることから、はしご算と呼ばれています。
この章では、標準的な連除法の手順を4ステップで確認したあと、12と18を例に最後まで実演します。
連除法の手順を4ステップで確認
連除法の手順は次の4ステップです。
- 求めたい数を横に並べる
- すべての数を割り切れる数(2・3・5などの小さい素数)を探す
- 見つけた数で全体を割り、商を下に書く
- すべてが1になるか、共通の約数がなくなるまで2と3を繰り返す
最大公約数は、割った数(外側の数)をすべてかけ合わせると求まります。
最小公倍数は、割った数と、最後に残った商をすべてかけ合わせると求まります。
12と18で手順を最後まで実演
実際に12と18で試してみましょう。
12と18の最大公約数は6、最小公倍数は36です。



「逆割り算」でGCDとLCMを同時に出す
コム大の講座では、連除法をさらに速く解くための独自メソッド「逆割り算」を教えています。
通常の割り算の形を上下逆にして書く方法で、共通の約数をくくり出す考え方は連除法と同じです。
ここではその手順と、公約数・公倍数を混同しないための覚え方を紹介します。
逆割り算の手順と覚え方
逆割り算は、通常の連除法の書き方を上下逆さにして計算する方法です。
共通の約数を見つけて掛け合わせると、最大公約数がすぐに求まります。
さらに残りの数も含めてすべて掛け合わせると、最小公倍数も同時に出るのです。
コム大の講座では、この2つの値を混同しないための覚え方が紹介されています。
POINT
最小公倍数は、どちらの数からも自分が「分かってもらえた」と感じられる値というイメージです。
最大公約数は、2つの数が互いに「分かり合えた」共通部分の中で最大のものというイメージです。
12と18を逆割り算で解いてみる
12と18で逆割り算を試してみましょう。
共通する6の部分は、2つの数が「分かり合えた」最大公約数です。
12には6×2の2の部分、18には6×3の3の部分が、それぞれ含まれています。
共通部分の6と、残りの2・3をすべて掛け合わせると6×2×3で36です。
これが、どちらの数からも「分かってもらえた」と言える最小公倍数です。
連除法と同じく、12と18の最大公約数は6、最小公倍数は36になります。



3つ以上・大きい数のはしご算
公務員試験では、3つ以上の数や桁の大きい数を扱う出題も少なくありません。
3つ以上の数のはしご算では、すべての数に共通する約数だけを外側にくくり出す点に注意が必要です。
一部の数にしか共通しない約数は、外に出さずそのまま残します。
たとえば8、12、20の最大公約数と最小公倍数を考えてみましょう。
次に、桁の大きい数でも同じ手順が使えることを、144と216の例で確認します。
コム大の授業でも、この144と216の組み合わせが実例として使われています。
こうした3つ以上の数や大きい数の扱いは、複合パターン問題にも共通する考え方です。
数的処理の順列・組み合わせの覚え方のような問題でも、同じ考え方が使えます。



最小公倍数・最大公約数から逆算する
公務員試験では、最小公倍数と最大公約数が先に与えられ、元の2つの数を求めさせる文章題も出題されます。
ここでは、最小公倍数が432、最大公約数が72となる2つの数を求める例で手順を確認します。
まず、2つの数はどちらも最大公約数の72で割り切れるはずです。
つまり2つの数は、72×何かという形で表せます。
POINT
かけ合わせる2つの数が、共通の約数を持たない関係のことを「互いに素」と呼びます。
最小公倍数432は、最大公約数72のちょうど6倍です。
そこで、かけ合わせて6になる、互いに素な2つの数の組み合わせを探します。
6の作り方は「1と6」または「2と3」の2通りです。
答えの候補は(72、432)と(144、216)の2通りです。
問題文に「2つとも3桁の数」などの条件が加われば、144と216に絞り込めます。
こうした逆算の考え方は、数的推理の解き方のコツで扱う他の解法パターンとも共通しています。



ここまでで基本手順・逆割り算・大きい数への対応・逆算問題までを一気に解説しました。
独学で最後までやり切れるか、不安に感じている方もいるかもしれません。
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受講生がよくつまずくポイントと対処法
コム大の指導現場では、この単元で受講生がつまずきやすいポイントがいくつか見えています。
1つ目は、最大公約数と最小公倍数を取り違えてしまうことです。
どちらも「公」という字が付くため、混同しやすいという声がよく聞かれます。
POINT
対処法としては、この記事で紹介した『分かってもらえた(公倍数)』『分かり合えた(公約数)』のような表現が有効です。
自分なりのイメージを1つ持っておくと、取り違えを防ぎやすくなります。
2つ目は、「互いに素」という用語のわかりにくさです。
POINT
コム大の講座では、この用語をそのまま覚えるのではなく「絡み禁止」という言い換えで説明しています。
用語の暗記よりも、関係性を自分の言葉で説明できる状態を目指すと、応用問題にも対応しやすくなるでしょう。
つまずきやすいポイントを先に知っておけば、同じところで足を止めずに済みます。
こうした計算のつまずきは、公務員試験の数的処理の勉強法で紹介している勉強の進め方とあわせて対策すると効果的です。



まとめ:はしご算を得点源にするために
この記事では、公約数・公倍数の基本関係と、はしご算(連除法)の手順を整理しました。
コム大オリジナルの逆割り算、3つ以上の数や大きい数への対応、逆算タイプの応用問題にも触れています。
受講生がつまずきやすいポイントと対処法も、あわせて確認しました。
手順さえ体に入れば、公約数・公倍数は安定した得点源にできます。
独学で仕上げるところまで一人で抱え込まず、疑問はその都度解消していきましょう。



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