作文試験、何から手をつければいいか分からず不安になっていませんか?
公務員試験の作文は、型を知っているかどうかで仕上がりが大きく変わります。
序論・本論・結論の基本の型を押さえれば、答案の骨格は初めてでも組み立てられます。
減点されやすいNG例と、逆に評価される書き方も合わせて紹介していきましょう。
この記事では、コム大の指導現場で実際に見えてきた添削の視点をもとに、書き方の手順とチェックポイントをまとめました。
公務員試験の作文(教養論文)が課される試験区分を控えていて、何をどう書けばよいか整理したい人に向けた内容です。
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公務員試験の作文で問われていることとは
作文試験でまず問われているのは、文章力そのものではありません。
出題された問いに、どれだけ噛み合った答えを返せているかです。
コム大の指導現場では、作文を「時間をかけて相手の質問に答えること」だと位置づけています。
問題文はいわば面接官からの呼びかけであり、答案はそれに対する応答です。
聞かれたこととズレた内容を書いてしまうと、そこで評価が止まります。
作文で問われているのは、正解を知っているかではなく、問いに対して自分の言葉で噛み合った答えを組み立てられるかです。
また、誰が書いても同じになるような教科書通りの正解を並べただけの答案も、印象に残りません。
採点者は数多くの答案に目を通すため、「この人に会って話を聞いてみたい」と感じさせられるかどうかが分かれ目になります。
次の章から、その答案を実際にどう組み立てるか、型に沿って見ていきます。



作文の基本構成|序論・本論・結論の書き方
公務員試験の作文は、多くの場合「序論・本論・結論」の3段構成で組み立てます。
先に結論やテーマの主張を示し、本論で経験と学びを展開し、結論で改めてまとめる流れです。
文字数指定がある試験では、この3段構成を目安に配分を決めると書き進めやすくなります。
以下、それぞれの段落で何を書くべきかを見ていきます。
序論の書き方と目安文字数
序論では、これから何について書くかを短く示します。
関係のない自己紹介を長々と書くと、テーマからズレた印象を与えてしまいます。
コム大が良い例として示す答案は、「10年間サッカー部に所属し」で始まります。
そこで学んだのは、個人の能力を高めることとチームワークを活かすことだと続けます。
そのうえで、その経験をどう仕事に活かしたいかへ、そのまま続けました。
経験の説明はごく短く、学びの中身にすぐ移っているのがポイントです。
目安としては、全体の1〜2割程度、100〜150字前後でテーマと経験の接続を示せば十分です。
長く書きすぎず、本論に厚みを残すことを意識してください。
本論の書き方と目安文字数
本論は、序論で示した学びを具体的に展開する部分です。
コム大の指導現場では、経験そのものではなく、そこから学んだことを押し出すよう指導しています。
「部活動を10年続けていた」という事実自体は、誰かに評価される売りにはなりません。
↓
評価されるのは、その中で何を学び、それを今後どう活かすつもりかという部分です。
実際の良い例の答案は、サッカー部で培った「個人の能力を高める力」と「チームワークを活かす力」を挙げています。
そのうえで、公務員の仕事に求められる体力と判断力に、その学びをそのまま結びつける内容です。
「どのように活かしたいか」という問いに対して、相手が本当に知りたいのは経験の内容ではありません。
学んだことをどう将来につなげるか、その部分です。
本論はこの噛み合わせを意識して、全体の6〜7割、200〜250字前後を目安に厚く書きます。
結論の書き方と目安文字数
結論では、本論で述べた学びを踏まえて、公務員としてどう貢献したいかを改めて短くまとめます。
序論・本論と同じ主張を繰り返すのではなく、一段掘り下げるのが基本的な考え方です。
「だからこの仕事で活かしたい」という意欲につなげると、結論としてまとまりやすくなります。
書き終えたら、序論の主張と結論の主張がねじれていないかを読み返して確認しましょう。
一般的な目安として、全体の1〜2割、100字前後でまとめる答案が多いとされています。
ただし配分は試験種別や文字数指定によって変わるため、あくまで目安として捉えてください。



公務員試験の作文で守るべき文法・表記ルール
作文はマス目の原稿用紙に書く試験が多く、内容以前に基本的な表記ルールを守れているかも見られています。
特に一字下げと句読点の処理は、知らないまま本番を迎えると答案の見た目で損をしてしまう部分です。
ここでは、コム大の講座で実際に指導している表記ルールを2つ紹介します。
段落冒頭は一字下げが必須
段落の書き始めは、必ず1字分空けます。
これを字下げと呼びます。
コム大の指導現場では、海外の資料で5〜6字程度の字下げをする例があることにも触れました。
そのうえで、日本語の文章では1字下げが基本だという説明です。
段落の頭が下がっていないと、それだけで採点者の目に留まりやすく、印象を損ねてしまいます。
新しい段落に移るたびに、この1字を忘れずに空けてください。
句読点・促音・鍵括弧の処理ルール
マス目の原稿用紙では、句読点や小さい「っ」の位置にも書き方のルールがあります。
句点や読点が行の最後のマスに来てしまった場合は、新しいマスにはみ出させず、最後の文字と同じマスに詰めて書きます。
コム大の指導現場では、小さい「っ」が行の最後に来た場合も、改行して次の行に送ってよいと案内しました。
この部分は音声の書き起こしをもとにした情報のため、細かい運用は原本での確認をおすすめします。
句読点や促音などの小さい文字は、マスの左下に寄せて書くのが基本です。
また、鍵括弧はほとんど使わないという方針で指導されています。
使うとすれば、スローガンなど特定の語句に触れる場合くらいに留めます。



減点されやすいNG例と改善のポイント
ここからは、コム大の講座で実際に使われている添削教材をもとに、減点されやすい答案の特徴を見ていきます。
以下は、ある公務員試験の「これまでの経験を今後どのように活かしたいか」という設問に対する、講座で使われた悪い例です。
私は部活動を10年継続してきたため、継続力があります。
公務員になった際には、この継続力を活かして最後まで諦めずに活動したいと思っています。
今後さまざまな課題が起こることになっているため、住民のために数々の困難を乗り越える必要があります。
チームで力を合わせて住民を守る上で、私の継続力が必ず役立つと信じています。
日頃の研鑽に打ち込むことにより、他の職員を巻き込み、人材育成にも貢献したいと思います。
また、住民に必要な知識を伝えることにより、住民の課題対応力を高めることができるため、実践的な取り組みを行います。
この答案の問題は、大きく2つあります。
1つ目は、「継続力がある」という経験そのものを売りにしてしまい、それを仕事にどう活かすかという学びの部分が薄いことです。
2つ目は、根拠のない断定や思い込みで話を進めてしまっている点です。
「今後大きな災害が起こることになっている」「役立つと信じています」のような表現がそれにあたります。
こうした書き方は、たとえ熱意があっても、採点者には論理の飛躍として映ってしまいます。
次の見出しで、この「信じています」型の表現を詳しく見ていきましょう。
根拠のない断定表現はNG
先ほどの例にあった「役立つと必ず信じています」という言い回しは、公務員試験の作文では避けるべき表現です。
コム大の指導現場では、この表現の危うさを次のような例えで説明しています。
中條講師のコメント
継続力が必ず役立つと信じています、と言われても、はいそれなら採用します、とはなりません。
信じているという言葉だけでは、採点者を納得させる材料になりません。
こうした根拠のない言い切りをする書き手だと受け取られると、その後の文章全体を丁寧に読んでもらえなくなる可能性もあります。
主張には、必ず経験や学びに基づいた理由をセットで書くようにしてください。



合格答案に共通する書き方のコツ
合格しやすい答案には、共通する考え方があります。
それは、経験そのものではなく、経験から学んだことを主役にして書くことです。
コム大の指導現場では、次のような方針で添削を行っています。
「所属していたこと自体を売りにするのではなく、そこで学んだことを売りにする」という方針です。
設問が「どのように活かしたいか」を聞いている以上、相手が本当に知りたいのは所属歴の長さではありません。
そこから何を学び、それを今後どう活かすつもりなのかという部分です。
実際の良い例の答案は、経験の説明を短く済ませ、学びを先に言い切っています。
10年間サッカー部に所属し、そこで学んだのは個人の能力を高めることとチームワークを活かすことだ。
そのうえで、公務員の仕事に必要な体力と判断力に、その学びを結びつけています。
所属年数や役職といった経験の情報量を増やすより、学んだことを1つか2つに絞る方が、読み手には伝わりやすい書き方です。
自分の経験を振り返るときも、「何をしたか」ではなく「そこで何を学んだか」から書き始めてみてください。



型やコツが分かっても、実際に自分の答案を書き始めると、この書き方で合っているのか一人では判断がつかない場面が出てきます。
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公務員試験の作文で頻出のテーマ一覧
公務員試験の作文(教養論文)では、時事的な社会課題がテーマになることが多いとされています。
各予備校の出題分析などで繰り返し挙げられているテーマとしては、次のようなものがあります。
- 少子化対策
- 高齢者支援・介護
- 環境問題(脱炭素・ごみ削減など)
- 地域コミュニティの活性化
- デジタル化・DX推進
- 公務員として必要な能力・心構え
これらはあくまで頻出の傾向であり、年度や試験区分によって出題テーマは変わります。
特定のテーマだけを丸暗記するのは得策ではありません。
どのテーマが出ても「経験から学んだこと」を軸に組み立てられるようにしておきましょう。
型そのものを身につけておくことが、実践的な対策になります。



試験種別ごとの文字数・制限時間の目安
作文(教養論文)の文字数や制限時間は、試験種別によって差があります。
同じ「作文試験」という名称でも、条件は一律ではありません。
文字数や制限時間は年度によって変更されることもあります。
正確な数値は、必ず受験する試験種別の最新の募集要項で確認してください。
コム大の講座でも、直前期には志望先の募集要項に合わせて、文字数配分を練習する時間を設けています。



まとめ|型を身につけて作文試験に備えよう
公務員試験の作文で評価されるのは、問いに噛み合った答えを、経験ではなく学びを軸にして書けているかどうかです。
序論・本論・結論の型を守るだけでも、答案の完成度は大きく変わります。
一字下げや句読点の処理といった基本の表記ルールも、忘れずに押さえてください。
「信じています」のような根拠のない断定は避けましょう。
学んだことと今後の活かし方を結びつけて書くことが、合格答案に近づく一番の近道です。
とはいえ、型を頭で理解することと、実際に自分の答案として書けることの間には差があります。
書いてみて、誰かに見てもらって初めて気づける弱点も多くあります。



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