場合の数の「隣り合う人(もの)」を並べる問題で、手が止まっていませんか?
かたまり化さえ押さえれば、この手の問題は型で解けます。
隣り合う条件は、対象を1つの塊とみなしてから、塊の中の並べ方をかけ合わせる。
この考え方だけで、場合の数の「隣り合う」問題がスムーズに解決できます。
この記事では、この「かたまり化」の手順を3ステップに分けて、公務員試験・数的処理の専門講師が分かりやすく解説します。
さらに公務員試験特有の、複合条件やひねり問題への対処法、よくある間違いも合わせて確認できますよ!
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場合の数の「隣り合う」はかたまりで考える
「隣り合う」という条件がついた場合の数の問題は、対象をいったん1つの塊とみなして考えます。
たとえば特定の2人が隣り合う並び方を数えるとき、その2人をひとまとめにしてから、残りの人と一緒に並べる、という発想です。
コム大の講座では、この考え方を「骨格とおまけ」と呼んで整理しています。
- 骨格:塊をひとつの単位とみなして全体を並べる場合の数
- おまけ:塊の中身を並べ替える場合の数
骨格とおまけを別々に数えてから掛け合わせることで、隣り合う条件を漏れなく数えられます。
次の章から、この考え方を手順に分解して確認していきましょう。



かたまり化の手順を3ステップで整理する
かたまり化の考え方を、実際に使える手順に分解すると3つのステップになります。
コム大の授業では、条件が複数ある問題ほど「決まりやすいところから先に固定する」ことが強調されています。
隣り合う条件は、まさに先に固定できる条件の代表例です。
ステップ1:隣り合う人をひとつのかたまりにする
まず、隣り合うと指定された人(もの)をひとまとめにします。
3人が隣り合う条件なら、その3人をひとつの箱に入れるイメージです。
これで数える対象の個数が減り、問題がシンプルになります。
ステップ2:かたまりの中で並べ替える
かたまりにした時点では、中の並び順を決めていません。
ここを忘れると答えが小さくなってしまう、典型的なミスです。
塊の中身がk人なら、並べ方はk!
(kの階乗)通りあります。
ステップ3:かたまりと他の要素をかけ合わせる
最後に、塊を1つの要素として他の人(もの)と一緒に並べる場合の数を求めます。
コム大の授業で紹介されている「はめ込み型」の思考法では、先に決まる条件から固定し、式にしていく進め方を勧めています。
隣り合う条件を先に固定してから残りを並べる、という順序はこの考え方そのものです。
骨格(全体の並べ方)とおまけ(塊内の並べ方)を掛け合わせれば、答えが求まります。



公式化:n人中k人が隣り合う並び方
3ステップの流れを一般化すると、公式にまとめられます。
n人の中でk人が隣り合う並び方の数は、次の式で表せます。
(n-k+1)! × k!
- (n-k+1)!=骨格。k人を1つの塊とみなしたときの全体の並べ方
- k!=おまけ。塊の中でのk人の並べ方
この2つを掛け合わせることで、隣り合う条件を満たす並べ方をすべて数えられます。
順列や組み合わせの基本的な考え方に不安がある方は、次の記事もあわせてご確認ください。
数的処理 順列・組み合わせの覚え方を読むと理解がスムーズです。



2人が隣り合うパターンの解き方
最も基本的なパターンとして、5人の中で特定の2人が隣り合う並び方を考えてみましょう。
ステップ1で2人を1つの塊にすると、対象は4人(塊1つ+残り3人)になります。
- 骨格:4人の並べ方は4!=24通り
- おまけ:塊の中の2人の並べ方は2!=2通り
骨格とおまけを掛け合わせると、24×2=48通り。
公式(n-k+1)!×k!に当てはめても、(5-2+1)!×2!=4!×2!=48通りと、同じ結果になります。
コム大の授業で扱われる「骨格とおまけ」の考え方は、この基本パターンでそのまま使えます。



3人以上が連続して隣り合うパターン
塊の人数が増えても、考え方は変わりません。
コム大の授業では、男子4人・女子3人が並ぶ場面で、女子3人が連続して並ぶ条件の問題が扱われています。
この場合も、ステップ1からステップ3の手順で解けます。
女子3人を1つの塊にすると、対象は男子4人+塊1つの5つの単位。
- 骨格:5つの単位の並べ方は5!=120通り
- おまけ:塊の中の女子3人の並べ方は3!=6通り
骨格とおまけを掛け合わせると、120×6=720通り。
塊の人数kが大きくなるほど、おまけ側の計算を忘れやすくなります。
kが3人でも4人でも、ステップ2を飛ばさないことが大切です。



複数のかたまりが同時にできるパターン
隣り合う条件が2つ以上同時に指定されるケースもあります。
考え方の基本は変わりませんが、塊が複数できる点に注意が必要です。
例題で解き方を確認する
6人の中で、男性3人が隣り合い、かつ女性3人も隣り合う並び方を考えてみましょう。
ステップ1で、男性3人と女性3人を、それぞれ1つの塊にします。
すると対象は塊が2つだけになります。
- 骨格:2つの塊の並べ方は2!=2通り
- おまけ:男性の塊の中の並べ方は3!=6通り、女性の塊の中の並べ方も3!=6通り
骨格とおまけをすべて掛け合わせると、2×6×6=72通り。
塊が増えても、骨格とおまけをそれぞれ求めて掛け合わせる手順は同じです。
なぜこの解き方で二重カウントが起きないのか
塊ごとに独立して並べ方を数えているため、同じ並びを2回数えてしまう心配はありません。
塊の外側の並び方(骨格)と、塊の内側の並び方(おまけ)は、別々の場面で決まる事柄だからです。
順列を1人ずつ場合分けして数える方法と比べても、最終的な総数は一致します。
コム大の授業でも、一気に計算しようとしない姿勢が繰り返し伝えられています。
「これを決めて、かつ、これも決める」と1つずつ切り分けて計算することが大切です。
塊ごとに区切って考えることが、二重カウントを防ぐ一番の近道です。



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円順列で隣り合う場合の解き方
円形に並ぶ場合も、かたまり化の考え方がそのまま使えます。
コム大の講座で扱われた、4組の夫婦が円卓に、それぞれの夫婦が隣り合うように着席する問題を例に見てみましょう。
ステップ1:各夫婦を1つの塊とみなすと、8人は4つの塊になります。
- ステップ2:円順列はn個のものを円形に並べる場合の数(n-1)!で求める。4つの塊を円形に並べる場合の数は(4-1)!=3!=6通り
- ステップ3:各夫婦の中の並び順は2通りずつ。4組ぶん重なるため2×2×2×2=16通りを掛け合わせる
骨格(6通り)とおまけ(16通り)を掛け合わせると、6×16=96通りが答えです。
コム大の講座では、次のように伝えられています。
松尾講師のコメント
一発で計算してしまいたい気持ちはすごくわかるが、冷静になって「これ決めて、かつ、これも決めよう」と、焦らず1個ずつ計算するのがシンプルです。
円順列でも、焦らず骨格とおまけを分けて考える姿勢が近道です。



公務員試験特有のひねり問題への対応
ここまでの型を押さえれば、基本パターンは解けるようになります。
公務員試験では、複合条件やひねりを加えた問題も出題されます。
代表的なパターンへの向き合い方を確認しておきましょう。
特定の人とは隣り合わない条件の処理
「AとBは隣り合わない」という条件は、そのままではかたまり化できません。
全体の並べ方から、AとBが隣り合う場合の数を引く、という考え方で処理します。
AとBが隣り合う場合の数は、これまでの手順(骨格とおまけ)で求められます。
全体の並べ方から、その数を差し引けば、隣り合わない場合の数が求まる、という流れです。
少なくとも1人は端になる条件の処理
「少なくとも1人は端になる」条件も、直接数えようとすると複雑になりがちです。
この場合は、余事象(誰も端にならない場合)を先に数え、全体から引く方法が扱いやすいでしょう。
かたまり化とあわせて、余事象の考え方を組み合わせられるかどうかが、ひねり問題を解く分かれ目になります。
選択肢から絞り込む時短テクニック
公務員試験は多くの科目で選択肢が5つ用意されており、電卓は使えません。
計算の途中で、明らかに違う選択肢を消していく方法も有効です。
骨格とおまけの一方だけを先に計算し、その数の倍数になっている選択肢に絞り込む進め方も、本番では時短につながります。
ただし、この絞り込みはあくまで検算・時短の補助であり、最初から手順を省略してよいわけではありません。



よくある間違いと対策
かたまり化でつまずきやすいポイントは、大きく2つに整理できます。
- ステップ2(おまけ)を忘れるミス:塊を1つの要素として数えた時点で満足してしまい、塊の中の並べ方を掛け合わせ忘れるケースが目立つ
- 条件を勘違いして二重に数えるミス:複数の塊が同時にできる問題で、骨格とおまけのどちらかを重複して数えてしまう
対策はシンプルで、骨格とおまけをそれぞれ別の式に書き出し、最後に掛け合わせる手順を毎回崩さないことです。
途中式を省略せずに書く習慣が、ケアレスミスを一番減らします。



まとめ
「隣り合う」条件がついた場合の数の問題は、対象を1つの塊とみなします。
骨格(全体の並べ方)とおまけ(塊内の並べ方)を掛け合わせれば解けます。
2人・3人以上・複数の塊・円順列、どのパターンでも手順は変わりません。
公式(n-k+1)!×k!を軸にすれば、複合条件やひねり問題にも同じ考え方で対応できます。
手順を体に入れるには、実際に手を動かして類題を解くことが一番の近道です。



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