筆記試験を通過したものの、次に控える人事院面接に何を準備すればいいか迷っていませんか?
人事院面接はコンピテンシー評価型で行われ、評価はA〜Eの5段階です。
合否を分けるのは付け焼き刃の想定問答ではなく、行動特性の再現性です。
この記事では評価基準の仕組みと頻出質問のカテゴリ、面接カードの深掘りに耐える準備法をひとつにつなげて解説します。
読み終える頃には、自分の面接カードのどこを見直せばいいかが具体的にわかります。
対象は国家一般職・総合職の人事院面接を1〜2週間後に控えた受験者です。
学生でも既卒でも、公務員試験を受ける方であれば読み進められる内容です。
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人事院面接の位置づけと流れ
人事院面接は、筆記試験を通過した受験者だけが進める最終段階の口述試験です。
まずはこの試験が何のためにあるのか、当日どんな流れで進むのかを整理しておきましょう。
官庁訪問との違い
人事院面接は、官庁訪問とは目的が異なります。
官庁訪問は各府省が候補者を見極める場である一方、人事院面接は合否そのものを判定する口述の人物試験です。
つまり官庁訪問を突破しても、人事院面接に通らなければ最終合格にはなりません。
この位置づけを誤解したまま対策を進めると、力を入れる場所がずれてしまいます。
当日の流れと所要時間
当日は面接官3人程度に対し、受験者1人で15分前後の面接が行われるのが一般的です。
待ち時間を含めても数十分で終わる、短時間集中型の試験です。
短いからこそ、限られたやり取りの中で評価に必要な情報を伝えきる準備が欠かせません。
面接の形式は試験区分によって多少異なります。
市役所の面接で聞かれる質問と比較しておくと、自分が受ける試験の特徴がつかみやすくなります。



評価基準はA〜Eこれで決まる
人事院面接では、評価がA〜Eの5段階で示されます。
どこで評価が分かれるのかを知っておくことが、対策の土台になります。
より詳しい加点項目は評価基準を知れば対策できるでも解説しました。
ここでは、コンピテンシー評価型の考え方そのものから押さえていきましょう。
コンピテンシー評価型面接とは
コム大の面接対策講座では、面接のあり方がここ数年で大きく変わったと位置づけています。
一昔前の面接は、定番の質問に対して無難な回答を暗記し、それを上手に話す発表会のようなものでした。
中條講師のコメント
「今はこの行動特性の再現性と深掘りというところがコンピテンシー型と呼ばれています」
「過去の経験に対してなぜそう動いたのかを具体的に説明できるか、その再現性のある能力を見抜くための試験になってきています」
「事前に用意した回答だけで100%対応しきるのはかなり難しくなっています」
コム大の講座では、このように評価の変化を説明しています。
つまり今の人事院面接では、暗記した回答をそのまま話すことよりも重視される観点があります。
それは、経験の裏にある行動の理由を自分の言葉で説明できるかどうかです。
より詳しいコンピテンシー型の対策はコンピテンシー型面接の対策でも扱っています。
B評価とC評価を分ける観点
B評価とC評価の分かれ目は、深掘りへの耐性と自己理解の深さにあります。
表面的な回答を用意できていても、なぜそう考えたのかを重ねて聞かれると答えに詰まる受験者は少なくありません。
深掘りに耐えられるかどうかは、自分の経験を掘り下げて言語化できているかで決まります。
逆に言えば、経験の理由を自分の言葉で説明できる受験者は、質問が重なるほど評価を積み上げやすくなります。



B評価未満になりやすいパターン
B評価に届かない受験者には、共通するつまずき方があります。
独学や自己流の対策で起こりやすい落とし穴と、練習量が足りないまま本番を迎える実情を見ていきましょう。
詳しい独学対策の進め方は独学での面接対策はきついのかでも解説しています。
独学で陥りがちな5つの落とし穴
コム大の面接対策講座では、個人での対策で起こりやすい落とし穴として次のような点を挙げています。
- 「主観的には答えたつもりでも、第三者から見ると回答が抽象的になっている」という自覚のなさ
- 「あなたを動物にたとえると」のような突発的な質問への弱さ
- 話の途中で論理的な矛盾に気づけないこと
- 誰にでもある話し方の癖(相づちのように自分の発言をうなずいて確認するなど)を直せていないこと
- 声に出して話せた満足感で終わり、内容の精度を検証しないまま終えてしまうこと
これらはどれも、自分だけでは気づきにくいという共通点があります。
第三者に聞いてもらって初めて、抽象的な回答や癖に気づけるケースがほとんどです。
練習不足のまま本番を迎える実情
独学や予備校で対策していても、面接練習の機会が思うように取れないという話もよく聞かれます。
コム大の面接対策講座では、予備校でも予約がなかなか取れないという話を聞くことがあるといいます。
結果として2〜3週間に1回程度しか練習できないケースもあるとのことです。
本番までに2回ほどしか面接練習をこなせなかった、という伝聞も紹介されています。
これはあくまで伝え聞いた話であり、すべての予備校に当てはまるわけではありません。
それでも、練習量の確保自体が対策の課題になりやすいことは押さえておきたいポイントです。
模擬面接をどう受けるか、何回を目安にすればよいかは模擬面接はどこでできる?で具体的に解説しています。



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頻出質問はカテゴリで対策
人事院面接で聞かれる質問は多岐にわたりますが、大きくいくつかのカテゴリに整理できる傾向があります。
評価基準と結びつけて準備しておくと、当日の受け答えに一貫性を持たせやすくなります。
質問例と回答例をまとめて確認したい場合は面接で聞かれやすい質問例&回答例50選も参考にしてください。
志望動機・自己PR系
志望動機や自己PRの質問では、なぜその官庁・職種を選んだのかという一貫性が見られる傾向があります。
エピソードだけでなく、そこからどんな行動特性が読み取れるかまで説明できるようにしておくとよいでしょう。
抽象的な志望理由で終わらせず、具体的な経験と結びつけることが対策の軸になります。
長所短所・行動特性系
長所短所や行動特性に関する質問は、答えそのものより再現性が問われやすい分野です。
過去の経験でその長所や短所がどう表れたのか、具体的な場面とセットで語れるようにしておきましょう。
短所については、どう向き合っているかまで話せると評価につながりやすくなります。
時事・社会的関心系
時事や社会的関心に関する質問は、行政職としての視野の広さを見る意図があると考えられます。
ニュースを丸暗記するのではなく、自分なりの視点や行政との関わりを添えて話せるようにしておくと安心です。
普段からニュースに目を通し、自分の考えを言語化しておく習慣が対策になります。



面接カードの深掘りに耐える準備
頻出質問への備えができたら、次は自分の面接カードに紐づけて深掘りに耐える準備をしていきます。
面接カードに書いた内容そのものが、当日の質問の出発点になるためです。
面接カードの記載内容や作成例は面接カードで差をつけるでも解説しています。
「なぜ」を3段階掘り下げる型
深掘りへの耐性は、自分の経験に「なぜ」を重ねて掘り下げる練習でつくれます。
まず行動を1つ挙げ、次になぜその行動を選んだのかを言葉にします。
さらに掘り下げるのは、その理由の奥にある価値観や判断基準です。
3段階まで掘り下げておくと、面接官がどこから質問を重ねてきても答えに詰まりにくくなります。
深掘りで詰まったときの立て直し方
深掘りの質問に「なぜ」を重ねられると、答えが浅くなったりその場で詰まったりすることは珍しくありません。
掘り下げの型を繰り返し声に出して練習しておくと、経験の理由を自分の言葉で説明できる感覚が少しずつつかめてきます。
詰まったときに大切なのは、その場で完璧な答えを探すことではありません。
いったん落ち着いて、自分の経験を思い出す時間を取ることが大切です。
焦って取り繕おうとするより、率直に「少し考えさせてください」と伝えるほうが、かえって印象を崩しにくいでしょう。



直前期にやるべき準備チェック
面接まで1〜2週間というタイミングでは、新しいことを増やすより、ここまでの準備を仕上げる意識が大切です。
直前期にやることが多いと感じたら、次のチェック項目から優先順位をつけて進める方法もあります。
具体的な準備の始め方は面接対策はいつから始める?でも整理しています。
- 面接カードの内容をもう一度読み返し、「なぜ」を3段階掘り下げられるか確認する
- 頻出質問のカテゴリごとに、話す内容の骨子を声に出して確認する
- 模擬面接や第三者からのフィードバックを受ける機会を最低でも1回は確保する
- 当日の持ち物・服装・会場までの移動時間を前日までに確認しておく
この記事で整理した評価基準・頻出質問・面接カードの3つは、それぞれ独立した対策ではなく、つながった一つの準備です。
人事院面接はコンピテンシー評価型として、行動特性の再現性と深掘りへの耐性を見る試験へと変わってきています。
評価がA〜Eのどこに位置するかは、暗記量ではなく、自分の経験をどれだけ言葉にできているかで決まります。
残りの期間は、面接カードを軸に「なぜ」を掘り下げる練習を重ねましょう。
できれば第三者に見てもらう機会も作ることをおすすめします。



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