「公務員試験に挑戦したいけど、教養試験が難しそう」と感じている方におすすめなのが、SPI形式の受験です。
SPIはもともと企業の採用試験などで使用されることの多かった適性検査ですが、最近では多くの自治体が地方公務員の試験にSPIを導入しています。
そこで今回の記事では、SPIだけで受験可能な試験の紹介をはじめ、SPI方式の試験の特徴、対策方法についても解説。
合格に向けて効率よく準備を進めたい方は、ぜひ最後までご覧ください。
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まずはSPIの基礎知識を身に付けよう

SPIは適性検査の1つであり、言語能力や論理的思考力、性格などを測るための試験です。
試験は以下の2つの分野で構成されています。
- 能力検査:国語・英語の語彙力や文章理解力を測る言語分野と、数学的な知識や論理性が試される非言語分野に分かれる。
- 性格検査:受験生の性格や価値観を確かめ、職業適性を測る。
SPIでの受験を決める前に、まずは従来との教養試験との違いや、なぜSPIによる受験が主流になってきているのか、基礎的な部分を知っておきましょう。

SPIについてより詳しく知りたい方は、ぜひ以下の記事もご覧ください!
SPIと従来の教養試験の違いとは
SPI形式の試験と従来の教養試験との違いについて、以下に表でまとめました。
試験方式 | SPI | 教養試験 |
---|---|---|
出題範囲 | 国・英・数など | 国・数・社・理・英だけでなく、学生時代の選択教科や専門分野など、幅広い知識が問われる |
難易度 | 中学・高校レベルの問題が中心 | 高校レベルが中心だが、SPIより高難度 |
解答時間 | 能力検査:70問で70分程度性格検査:300問で40分程度 | 50問前後で2時間程度 |
SPIと教養試験の大きな違いは、出題範囲の広さと1問にかけられる解答時間の長さ、性格検査の有無です。
性格検査は、仕事に対する向き合い方やストレス耐性、組織への適応力を確認することを目的としています。
SPIは難易度的には高くない試験のため、多くの受験生が高得点となる恐れがあり、教養試験が6〜7割で合格圏内だったのが、SPIだと試験によっては7〜8割正答できないと不合格になる場合も。
とはいえ、さまざまな知識を詰め込まないといけない教養試験よりも、勉強にかかるストレスは低いでしょう。



ちなみに、SPIを受験する人は論文試験がありません!今後主流になる試験方式であるとはいえ、まだSPIが浸透していない職種も多いので、受けたい試験の情報は必ずホームページ等でチェックしましょう!
近年SPIの公務員試験が増えている理由
近年、公務員試験の1次試験に行われる教養試験に代わって、SPI方式の試験にする自治体が急速に増えています。
なぜSPIが導入され始めているのか、理由を以下にまとめました。
- 民間企業との併願層や、社会人経験者の受験ハードルを下げるため
- 1次試験を「足切り」のツールとして使い、2次試験の面接試験に時間とコストを集中させるため
SPIが主流となることによって、受験者としては学習の負担が減ることや、併願のしやすさが増すこと、採用側としては応募者の増加が見込めることや、選考プロセスの効率化ができる点がメリットとなります。
今後はさらにSPI方式の試験が増えていき、人物評価がより重視されるため、面接対策の比重が従来よりも大きくなるでしょう。



SPIは職場と就職者のミスマッチを防ぐ意味合いもあるため、面接官に「この受験生と一緒に働きたい」と思わせられる部分がないと、合格は難しくなりそうです。
SPIだけで受験できる公務員試験を紹介


SPIで受験できる自治体は年々増加しており、実際に受験できる職種も増えてきました。
そこで、教養試験がキツいと思う方でも受験しやすい、SPIで受験できる職種についてまとめてみました。
- 一般行政職
市役所・区役所・都道府県庁・特別区などで幅広く募集があり、多くの自治体がSPIを導入している職種。地方の小規模自治体はまだ実施していないこともあるため注意。 - 技術職
建築・土木・機械・電気など、専門技術を要する職種にもSPI型の試験が導入されている。当然、実務的な能力や専門的な知識が問われるため、学生時代に学業で専門分野を修めている方や、実務経験がある方は積極的に狙いに行きたい。 - 専門職
福祉・介護・看護・心理分野の職業も、徐々にですがSPIが導入されている。まだ実施している自治体は多くないが、今後増えることが予想される。 - 公安職
警察官・消防士といった公安職でも、SPI型の試験が今後主流になることが予想される。他の職種と違い、2次試験で体力試験があるのは変わらない。
まだまだ全職種とまではいきませんが、ここ1,2年で多くの自治体がSPI型の試験に切り替わり始めています。
受験予定の自治体・職種がSPIに対応しているかは、事前に必ず調べておきましょう。



職種によってはSPIに完全移行ではなくて、従来の教養試験と選択できるようになっています!自身に合った受験スタイルで挑みましょう!
SPI型公務員試験の特徴を理解しよう


少し前述した部分とかぶる箇所がありますが、SPI型の公務員試験の特徴には、以下のような点があります。
- 教養試験よりも難易度が低く対策しやすい
- 競争率が高くなることが予想される
- 面接重視になるため対策は必須
上記の特徴についてより詳しく見ていきましょう。
教養試験よりも難易度が低く対策しやすい
SPIは教養試験と比べて出題範囲が狭く、膨大な範囲を対策する必要はありません。
その代わりに解答時間が短いため、1問1問に即理解・即判断が求められます。
難易度が低めで高度な知識や専門分野が必要ないからといって侮っていると、足切りのライン上に立ってしまい落とされることも少なくありません。
合格するには、効率的な学習と確実に得点力を高める勉強法の確立は必須です。



教養試験とSPIを選択できる場合は、過去の倍率を見てどちらの試験方式の方が合格できそうか、しっかりと考えましょう!
競争率が高くなることが予想される
SPI型の試験の受験者数は、今後増加することが予想されます。
なぜなら、教養試験と比べて学習難度が低く、多くの受験者にとって高得点を狙えるチャンスが生まれるからです。
したがって、都市部や中規模でも人気度の高い自治体では競争が激化し、試験結果自体は良くても不合格になる確率は高まります。
当然受験する試験によって差はありますが、完全に安全圏内に入るためには、8割程度の正答率が求められるでしょう。



人物重視の試験とはいえ、筆記で一定のラインに立てなければ、そもそも多くの受験生が2次試験にも進めないという厳しい試験になる可能性が高めです!実際に10倍以上の倍率になっている自治体もありますので、従来よりも合格難度はむしろ高くなっていると言ってもよいでしょう。
面接重視になるため対策は必須
前述のとおり、SPIが普及してきているのは、人物評価に比重を置きたいといった理由があるからです。
そのため、面接で他の受験生と差をつけるだけの人間性やアピールポイントがないと、合格は難しいでしょう。
従来の試験方式では、1次試験合格後に面接対策を始めるのが一般的でしたが、今後は面接対策重視で行う必要が出てきそうです。
他者との差別化や、自分を採用するメリットを面接官に伝えられるようになるためにも、自己分析には徹底的に力を入れましょう。



1次試験よりも、2次試験の倍率がどんどん高まっていく予想です!
SPIで落ちる人に共通する3つの特徴


SPI型の試験で不合格になる人には、以下の3つの共通点があります。
- 解答時間を意識していない
- 性格検査を軽視している
- 面接対策が不十分
いざ受験するときに自分が落ちないためにも、何がいけないのかをしっかりと理解しておきましょう。
解答時間を意識していない
SPIの能力検査は、1問にかけられる時間が平均1分とかなり短めに設定されています。
数学的な問題が出される非言語分野は解答に時間がかかるため、速く解く練習は必須です。
過去問や問題集を解くときには、必ずタイマーを使い、どのジャンルの問題に時間がかかるのか、どうやったらタイムが縮められるのかを考えながら対策しましょう。
試験本番では、時間がかかりそうな問題は後回しにするのも1つの手です。



問題がわからなくても、解答だけは必ずしましょう!
性格検査を軽視している
SPIにおける性格検査は、受験者の仕事に対する価値観や行動パターンを測り、組織にマッチする人材かどうかを見極める試験です。
自分をよく見せようとして嘘の解答をしてしまうと、後々の質問で矛盾が生じ、嘘つきな人間であると評価され、落とされる可能性もゼロではありません。
性格検査の結果は面接時の参考にされることも考えられるため、絶対に正直に答えましょう。



特別な対策は一切必要ありませんが、ありのままの自分で直感的に答え、1問にかける時間は10秒以内を目指してください!
面接対策が不十分
面接の評価が重視されるSPI型の試験は、筆記試験はもちろんのこと、面接対策にもかなりの力を入れる必要があります。
しかし、SPIの情報をしっかりと把握していない受験者は、面接対策をある程度で済ませてしまいがちです。
自分の強みは何か、他の受験者と差別化できるポイントは何か、仕事に活かせるスキル・経験は何かを十分に伝えられなければ、採用側はあなたを合格させる意味が感じ取れません。
面接対策は、従来の教養試験のときよりも一層気を引き締めて取り組みましょう。



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人柄重視のSPIを勝ち抜くためのポイント4選


SPI型の公務員試験を勝ち抜くためには、戦略的な対策が必要不可欠です。
- 能力検査は過去問を中心に対策して時間をかけない
- 面接の自己分析は徹底的に行う
- 志望動機・自己PRは伝えることを簡潔に
- 模擬面接は必ず受けておく
上記のことを意識して対策すれば、合格の可能性を大きく高められるでしょう。
能力検査は過去問を中心に対策して無駄に時間をかけない
従来の教養試験と違い、SPIの能力検査は対策する範囲が狭いため、必要な勉強時間は大幅にカットできます。
まずは過去問を中心に対策し、出題傾向を知るところから始めましょう。
過去問を解いてわからないところを参考書で確認し、基礎が固まったら応用力を付けるために問題集で勉強する、という順番で対策することで、無駄な時間を使わずに対策できます。
教養試験は対策に800時間程度必要といわれていますが、SPIは推定50時間程度といわれており、9割正答を目指すとしても100時間程度で済むという予想です。
ただし上記の勉強時間の目安は、効率的な対策をした場合に限りますので、注意しましょう。



まだSPIの実施年数が浅いため、過去問はたくさんはありませんが、それでも十分に対策は可能です!
自己分析は徹底的に行う
面接対策の一環である自己分析は、これでもかというほど徹底的に行いましょう。
- 自分の強みと弱みは何か
- 過去の成功体験と失敗体験は何か
- 自分はどんな価値観を持っているか
- 仕事に活かせるスキル・経験は何か
上記のすべての事項について、「なぜ?」と問いかけてどんどん深掘りすることによって、自分を形作る根源的な部分がわかるはずです。
自己分析は、面接で必要な志望動機・自己PR作成にもつながりますので、手を抜かずに行いましょう。



当時の感情やストーリーと絡めて思い出すことにより、パーソナリティのより深い部分を分析できます!
志望動機・自己PRは伝えるべきことを簡潔に
自坊動機や自己PRは、簡潔に伝えられなければ話の意図が伝わらず、面接官の印象にも残りません。
回りくどい話し方をしてしまうと、「結局何が言いたいのか分からない」と感じさせてしまうからです。
伝えたい内容が良くても、伝わらなければ意味がありませんから、伝えるべきポイントを整理して、簡潔にまとめる力が必要になります。
PREP法(結論→理由→具体例→再結論の順で論じる論法)を用いることで、短い文章でも核心を突く回答ができるようになるでしょう。



伝わりやすい話し方というのは仕事上にも直接活きるスキルですので、必要事項を簡潔に話せる受験者は、それだけで評価が高まります!
模擬面接をして必ず添削を受ける
面接対策で1番重要と言っても過言ではないのが、模擬面接を受けることです。
自分1人で練習しているだけでは、客観的な評価がわかりません。
模擬面接は家族や友人に頼んでも良いのですが、やはりプロに添削してもらうのが1番です。
相手がプロなら緊張感のある中で実施できますし、適切なフィードバックが得られます。
模擬面接は何度も受けて、話し方やエピソードトークなど、どんどんブラッシュアップしていきましょう。



面接が重要視されるSPIでは、プロによる添削は間違いなく他の受験生との差別化になります!本気で合格したいという方は、「公務員バディ」の面接対策を受けることも検討してみてはいかがでしょうか。
まとめ
SPI型の公務員試験は、従来の教養試験と比べて対策の難易度が低い分、倍率が高くなって合格が難しい試験です。
合格するには、筆記試験対策だけでなく、重要視されている面接試験の対策も欠かせません。
競争率が高くなる試験ですから、他の受験者と差をつけるためにも、以下のことは必ず実施しましょう。
- 能力検査は過去問→参考書→問題集の順で対策する
- 解答時間を意識しながら学習する
- 性格検査は絶対に嘘をつかない
- 面接が重要視されるため、自己分析・志望動機・自己PR作成は徹底的に行う
- プロによる模擬面接を受け、正しいフィードバックを受ける
本記事を読んだ方が、SPIによる受験で合格できることを祈っております。
もし不安がある方は、公務員試験合格に特化したオンラインスクール「公務員バディ」の受講を検討してみてください。



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